南アフリカで、指名手配中の40歳の男が、警察署に職を求めて自ら出向き、「南アフリカで最も間抜けな犯罪者」と呼ばれた。男は2015年、配達員として働いていた際に1,200ドル超相当の金物類を盗み、7年間逃亡していたとされる。
ところが男は署の求人に応募していたといい、返事が来ないことに業を煮やして「応募はどうなった」と来署した。そこで身元が照合され手配が判明、その場で確保された。
南アフリカは失業率が30%を超える年が続き、若年層では半数近くが職に就けない時期もある世界有数の高失業国だ。安定した公務員職である警察の求人には応募が殺到する。一方で、刑事司法のデジタル化により、署の窓口で身元照会をすれば手配の有無がその場で判明する。生活苦が人を役所の窓口へ向かわせ、その同じ窓口が逃亡者を捕らえた。
エメカより
アフリカでは仕事を得るのに度胸がいる土地が多い。南アフリカは特にそうです。失業率が三割を超える国で、警察の求人なんて何百人と応募が来る。……だからこの男が職を求めて署に通ったこと自体は、責められない。問題は、七年逃げ切った相手が、よりによって一番照合される窓口に自分の足で向かったこと。生活が人を窓口へ運んで、その窓口が手錠を出した。アフリカの就活は、ときどきこういう落ち方をします。